JCMT沿革

History

「戦後の日本の科学や産業は、欧米の指導を得て急速な発展を遂げた。今後は我国が貢献をすべき」—1980年、大平正芳首相により 「途上国の医師を日本に招いて育成し、母国の医療水準向上に寄与する」支援プログラム構想が提起されました。

その後、鈴木善幸首相とマハティール首相(マレーシア)の会談を機に、JCMT(Japanese Council for Medical Training)が政府の助成金交付事業として、1982年に虎の門病院を実施母体にスタートしました。

2007年に公的資金提供は終了しましたが、事業趣旨に賛同する民間企業各社からの協賛金に支えられて事業は継続でき、現在に至っています。

現在では多くの研修生OBが母国の政府機関や中核病院で要職に就いています。そして、知日・親日家として、JCMTの良き理解者になっています。

JCMTの沿革

1980年(昭和55年) 大平正芳首相によって、東南アジア等から医療関係者を日本に招いて研修し、途上国の医療水準向上に繋げるという途上国支援プログラムの構想が提起された。
1981年(昭和56年) 鈴木善幸首相のアセアン歴訪の際、医師受入研修プログラムの構想が公表され、通商産業省機械情報局を中心に具体化に向けての検討が開始された。
1982年(昭和57年) 通商産業省所轄の日本自転車振興会助成金交付事業として、虎の門病院を受入実施母体とするJCMTプログラムが発足し、同年から研修生の受入れを開始した。
1983年(昭和58年) タイ、インドネシア、シンガポールから4名の医師がプログラムを修了し、第1期JCMT卒業生(フェロー)となった。
1995年(平成7年) JCMTフェロー累計100名に。
2002年(平成14年) 小泉首相とマレーシアのマハティール首相との首脳会談において日本からの有益な途上国支援事業の一つとしてアジェンダに掲載された。
2006年(平成18年) JCMTフェロー累計200名に。
2008年(平成20年) 日本自転車振興会助成金交付事業から外れた。しかし、事業趣旨に賛同する民間企業各社からの寄付金によって、従来同様に引き続き事業継続される運びとなった。
2012年(平成24年) 事業開始後30周年を迎えた。
2019年(令和元年) 虎の門病院が新病院移転。新病院の1階ロビーに、JCMT事業を広く紹介するプレートが設置された。
2020年(令和2年) 新型コロナウィルス感染症の世界的な拡大により、2021年までの2年間、フェローの受入れ中断を余儀なくされた。
2022年(令和4年) 受入れ事業を再開。JCMTフェロー累計300名に。